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イギリス人が「食べ物の話」をしない理由

ここ最近は、何回か食に関することを書いていますが、今回は、イギリス人と食について書いてみたいと思います。

礼儀を重んじる国、イギリス
イギリスでは「手紙の書き方」なる本が売られています。そこには必ずといっていいほど、「Thank you letterの書き方」、つまりお礼状の書き方という項目があります。イギリスは、電車でフライドチキンを食べ散らかすようなダイナミックな狼藉をやる人が多い一方、お年寄りや保守的な人々、中流以上の人々は、日本と同じように、礼儀を重視する土地です。とはいっても、形式主義ではないのでありますが、お礼をいう、手紙を出す、謝る、といったことは日本の人が思う以上に重要視します。

人様に何かやってもらった場合、どこかに招待された場合は、必ずといっていいほど「Thank you letter」を出すわけです。貴族の館や王室ゆかりのお城にいくと、貴族や王室の人々が書いた「Thank you letter」が展示してあることがあります。現代ものもあれば、数百年前のものもあります。「Thank you letter」は手書きのことが多く、招待してくれたホストに対する、感謝や、時候の挨拶が丁寧に書かれています。ダイアナ妃が丁寧で心のこもった「Thank you letter」を書いていたことは有名です。一生懸命描いたと思われる丸っこい文字に、素直で少女っぽい感じの人柄が表れている気がします。